ピルの種類の基礎知識|いろいろあるけど、どれを飲めばいいの?

ピルにはさまざまな種類があるのをご存知でしょうか?
それぞれのホルモンの配合量の違いによって超低用量ピル、低用量ピル、中用量ピル、アフターピルと呼び方が異なり、期待できる効果などが異なります。

その中でも、超低用量ピル・低用量ピルは「世代」と「相性(そうせい)」によってさらに細かく分類することができます。今回は、それぞれのピルにおける効果の違いや特徴について詳しくご紹介します。

ピルとは?

みなさんは「ピル」と聞くとどのようなお薬を想像しますか?そもそも、ピルはどんなお薬なのか、そしてどんな種類があるのか、ピルの基礎知識について解説します。

ピルの基礎知識

ピルとは、卵胞ホルモン黄体ホルモンという女性ホルモンに似た成分が配合されているお薬です。それぞれのホルモンの配合量によって超低用量ピル、低用量ピル、中用量ピル、アフターピルに種類が分かれています。

避妊や生理にまつわる不快症状を改善する目的では低用量ピルが使用されることが多いです。避妊効果の他にも、生理周期の安定化や肌荒れの改善などの効果も期待できます。

アフターピルは緊急避妊薬として、妊娠の可能性があるセックスの後に服用するお薬です。セックス後、72時間以内になるべく早く服用する必要があります。

ホルモンの配合量によるピルの分類

ホルモンの配合量によって種類が分かれているピルですが、それぞれどんな特徴があり、どんな目的で使われるのでしょうか。
それぞれを解説します。

  • 超低用量ピル
    超低用量ピルは、お薬に含まれる卵胞ホルモン(エストロゲン)が0.03mgより少ないものを指します。
    超低用量ピルは、「月経困難症」や「子宮内膜症」の治療目的で使用される「LEP」(Low dose Estrogen Progestinの略)に該当するお薬で、保険が適応されます。LEPは、日本において避妊を目的とした処方は行われていません。
  • 低用量ピル
    低用量ピルは、お薬に含まれる卵胞ホルモン(エストロゲン)が0.05mgより少ないものを指します。
    主に避妊目的で使用されるピルで、「経口避妊薬」や「OC(Oral Contraceptivesの略)」とも呼ばれています。
    1日1錠、決まった時間に正しく服用すれば99.7%という高い避妊効果が期待できます。
    その他にも、生理周期の安定化や肌荒れの改善などの副効用があることが分かっています。
  • 中用量ピル
    中用量ピルは、低用量ピルよりも卵胞ホルモン(エストロゲン)の量が多いお薬です。「生理不順」や、生理の出血量が多い「過多月経」、「月経困難症」などの改善効果が期待でき、治療薬として使われています。
    治療以外にも、イベントや旅行などに生理予定日が重なる場合に生理日を移動させるために使われます。
  • アフターピル
    黄体ホルモンを主成分としており、緊急避妊薬として使われます。妊娠の可能性がある性交後、72時間以内に1錠のアフターピルを服用することで、約84%の避妊効果が期待できます。
    アフターピル服用すると5~7日排卵が抑制・遅延され、精子の寿命は3〜7日なので、排卵が抑制されている期間に精子が受精能力を失うことで妊娠を回避する仕組みです。
    性交から時間が経つにつれて避妊効果は下がってしまうので、なるべく早く飲むことが重要です。
    毎日飲み続けることで避妊効果が期待できる低用量ピルとは異なり、事後に服用することで効果を発揮するお薬ですので、飲み方や使い方を間違えないように注意しましょう。

低用量ピルの種類

低用量ピルは、「世代」や「相性(そうせい)」という分類があることを知っていますか?低用量ピルは基本的に「経口避妊薬(OC)」と呼ばれ、高い避妊効果がありますが、「世代」と「相性」によってそれぞれお薬に特徴があります。

低用量ピルの「世代」と「相性(そうせい)」とは?

低用量ピルは「世代」と「相性(そうせい)」の掛け合わせでお薬が分かれています。それぞれどんな違いや特徴があるのかを解説します。

世代について

ピルに含まれる「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」のうち、「卵胞ホルモン」は全てのピルにおいてエチニルエストラジオール(EE)が使用されていますが、「黄体ホルモン」は薬によって使われている種類が異なります。
この「黄体ホルモン」の種類の違いによって「第一世代」「第二世代」「第三世代」「第四世代」のピルに分けられ、それぞれに特徴があります。

  • 第一世代のピル
    第一世代のピルの黄体ホルモン…ノルエチステロン(NET)
    子宮内膜の増殖を抑制する効果と、ニキビや肌荒れの改善効果に優れているといわれており、月経困難症や子宮内膜症の治療効果も高い特徴があります。
    ▶︎第一世代のピル:ルナベル、シンフェーズT、フリウェルなど
  • 第二世代のピル
    第一世代のピルの黄体ホルモン…レボノルゲストレル(LNG)
    不正出血が起こりにくく、生理周期が安定しやすくなる特徴があります。
    ▶︎第二世代のピル:アンジュ・トリキュラー・ラベルフィーユなど
  • 第三世代のピル
    第三世代のピルの黄体ホルモン…デソゲストレル(DSG)
    ニキビや肌荒れに影響があると言われる「男性ホルモン化作用」が少なく、ニキビや多毛症への効果が期待できます。
    ▶︎第三世代のピル:マーベロン・ファボワール・ダイアン35、ジェミーナなど
  • 第四世代のピル
    第四世代のピルの黄体ホルモン…ドロスピレノン
    第四世代ピルは卵胞ホルモン量が少ない「超低用量ピル」で、子宮内膜症や月経困難症の治療に使用されます。
    ニキビやむくみが少なく、超低用量化されているため副作用が起こりにくいという特徴があります。
    国内で避妊効果に関する検証が行われていないため、避妊目的での処方はされていません。
    ▶︎第四世代のピル:ヤーズ配合錠・ヤーズフレックス配合錠など

相性について

低用量ピルは、28日を1周期(1クール)として1日1錠、毎日決まった時間に、決まった順番で服用します。
その間の21日間はホルモンの配合されたお薬を服用しますが、その21錠の1錠ずつに含まれるホルモンの配合量によって「相性(そうせい)」という種類に分けられています。

低用量ピルの1相性と3相性の違い

  • 1相性ピル
    どの錠剤にもホルモンの量が一定に入っており、ニキビや肌荒れに影響があるとされる「男性ホルモン化作用」の影響が出にくい特徴があります。
    生理前の肌荒れや吹き出物によく効くと言われています。
    21錠すべての錠剤においてホルモンの配合量が均一なので、万が一飲む順番を間違ってしまっても特に問題がないのもメリットです。
    ▶︎1相性のお薬:マーベロン、ファボワールなど
  • 3相性ピル
    ホルモンの量が3段階に分かれており自然性周期のホルモンバランスに近くなるので、副作用が出にくく、安心して服用いただけます。
    ただし、決められた順番で錠剤を服用しないと避妊効果が得られないので注意が必要です。
    ▶︎3相性のピル:トリキュラー、ラベルフィーユ 、アンジュなど

低用量ピルの種類一覧

ここでは、上記で説明した「世代」と「相性(そうせい)」とそれぞれのピルの種類をまとめてご紹介します。

  • 第一世代1相性ピル
    ルナベル、シンフェーズT、フリウェル
  • 第二世代 3相性ピル
    アンジュ・トリキュラー・ラベルフィーユ
  • 第三世代 1相性ピル
    マーベロン・ファボワール・ジェミーナ
  • 第四世代ピル
    ヤーズ配合錠・ヤーズフレックス配合錠

低用量ピルの服用方法と副作用

ここからは、低用量ピルの飲み方や副作用について解説してきます。

高い避妊効果が期待でき、生理の不快症状や肌荒れなどの改善が期待できる低用量ピルは、毎月の周期の悩みを解消し、生活の質をより向上してくれるかもしれません。
その効果を得るためにも正しく服用することが大切です。

服用方法

低用量ピルは、飲み始めから生理が来るまでの周期ごとでシートが分かれています。28日を1周期(1クール)として1日1錠、毎日決まった時間に、決まった順番で服用します
基本的には、生理(月経)の初日から服用を開始します。

服用し続けている間、避妊効果が持続するとされています。ピルの飲み忘れなどがあると避妊効果が下がってしまうので注意が必要です。
お薬を飲まない「休薬期間」、またはホルモンの成分が入っていない錠剤を服用する「偽薬期間」も、次のシートを問題なく始めることで避妊効果が継続します。

主な副作用

低用量ピルによる主な副作用としては、不正出血・吐き気・頭痛・むくみ・乳房の張りなどが挙げられます。特に多いのは不正出血で、約20%の人に起こるとされています。

低用量ピルの飲み始めは特に副作用の症状が出やすく、その理由は体内のホルモンバランスが低用量ピルの服用によって変化するから。
飲み続けることで体内のホルモンバランスが整い、症状も治っていきますので、まずは3ヶ月ほど飲み続けてみてください
ただ、あまりにも症状がひどい、不安を感じるなどの場合は、低用量ピル以外の原因がある可能性がありますので、医師に相談することをおすすめします。

低用量ピルの副作用の中で、特に注意が必要なものに「血栓症」があります。血栓症とは、血液の一部が固まって血の塊(血栓)となり、血管が詰まってしまう病気です。

ピルを飲んでいない人が血栓症を発症する割合は年間1万人に1〜5人であるのに対し、ピルを飲んでいる人は3〜9人と少しだけリスクが高くなります。
ちなみに交通事故で負傷する確率は年間で約0.004%、つまり1万人に40人なので、ピルを飲んで血栓症を発症するリスクは交通事故に遭うリスクより低いといえます。

しかし、日常的にタバコを吸う人、高血圧の人、肥満の人などはさらにそのリスクが上がるので、服用の際は注意が必要です。
下記の症状が出たら服用を止め、病院で検査をするようにしましょう。

  • 突然の足の痛みや腫れ
  • 手足のしびれ
  • 押しつぶされそうな胸の痛み
  • 息苦しさ
  • 激しい頭痛

血栓症は早めに治療を受けることで改善できる病気です。医療機関で定期的に検査を受けるようにしましょう。

「スマルナ」で取り扱っているピルの種類

「スマルナ」ではピルのオンライン診察・処方を行っており、さまざまなピルの種類を取り扱っています。オンライン診察「スマルナ」がどんなサービスなのか、どんなピルの種類を取り扱っているのかをご紹介します。

「スマルナ」とは?

「スマルナ」とは、医師によるオンライン診察やピルの処方を行っているサービスです。アプリから医師の診察を受けることができ、自分に合ったピルを提案・処方してもらえます。
問診は24時間受け付けており、忙しくてなかなか病院に行けない人でも、場所や時間を問わず好きなタイミングで受診が可能です。

お薬の処方は、1ヶ月分や3ヶ月分のピルを処方する「短期処方プラン」と、定期的にピルを届ける「定期便プラン」があり、ピルは最短で処方完了の翌日にお家に届きます。

すぐに医師の診察を受けるのが心配な方は、まずアプリ内「スマルナ医療相談」にて、薬剤師や助産師にピルの疑問や副作用について聞いたり、生理や避妊の悩みを相談したりすることもでき、安心してピルを服用できるようなサポートが充実しています。

「スマルナ」で取り扱いのあるピル

スマルナでは超低用量ピル、低用量ピル、中用量ピル、アフターピルを取り扱っています。取り扱っている低用量ピル・超低用量ピルの、お薬の種類は以下の通りです。

  • 低用量ピル:トリキュラー・ラベルフィーユ・マーベロン・ファボワール・アンジュ
  • 超低用量ピル:ルナベル配合錠ULD、フリウェル配合錠ULD、ヤーズ配合錠、ヤーズフレックス配合錠

「世代」や「相性」などそれぞれに特徴があり、医師があなたに合ったピルを提案してくれます。また、超低用量ピル・低用量ピルだけでなく、生理日移動(中用量ピル)やアフターピルの処方も行っています。気になった方はアプリをダウンロードしてみてくださいね。

自分にあったピルを選ぼう!

今回はピルの種類について解説しました。上述したように、ピルにはさまざまな種類があり、合うお薬も人それぞれ。「世代」や「相性」などの特徴を知り、自分に合ったピルを見つけてみてくださいね。

また、副作用が気になる場合は飲み続けることで治ってきますが、お薬を変えてみると治ることがあります。もし現在服用しているピルに悩みや不安がある場合は、一度医師や専門家に相談してみることをおすすめします。

生理や避妊で悩んでいる場合は、一度ピルの服用を検討してみてくださいね。

医師監修:小林克弥先生

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